医療現場でのアスペルガー症候群
それでは次にアスペルガー症候群の実際医療現場で使用されている診断基準(DSM−4)をみていこう。この診断基準の見方は「AからFまでをそれぞれ順番にみていって全てを満たすとアスペルガーです!」とそういう作りになっている。
A.以下のうち少なくとも2つにより示される対人的相互作用の質的な障害:
(1)目と目で見つめ合う、顔の表情、体の姿勢、身振りなど、対人的相互反応を調整する多彩な非言語性行動の使用の著明な障害。
(2)発達の水準に相応した仲間関係をつくることの失敗。
(3)楽しみ、興味、成し遂げたものを他人と共有すること(例えば、他の人達に興味あるものを見せる、持って来る、指さす)を自発的に求めることの欠如。
(4)対人的または情緒的相互性の欠如。
さてまずAから。
⑴は非言語性行動の使用の著明な障害。これはつまり空気読めなくてひとの表情とかなかなか理解できないですよってこと。まあ一本の矢印だからそれを自由に動かして場の空気を読んだり応用したりする事が苦手ってこと。
⑵はこれも言ってることは⑴と同じ。空気読めないから友達作れないよね?ってこと。
⑶これは矢印一本だからみんなと興味の対象、持ち方が異なるから共有できないですよってこと。
⑷も⑴と同じで、空気読めないから友達と交流持てないよってこと。
大きく分けると⑴、⑵、⑷が空気読めないよって言って⑶が趣味が偏るよってことを主に言っていてだkらこの中から2つなんだろうけどまあ太い矢印一本のことをすごく分かりにくく言ってるに過ぎない。
B.行動、興味および活動の、限定され反復的で常同的な様式で以下の少なくとも1つによって明らかになる:
(1)その強度または対象において異常なほど、常同的で限された型の1つまたはそれ以上の興味だけに熱中すること。
(2)特定の、機能的でない習慣や儀式にかたくなにこだわるのが明らかである。
(3)常同的で反復的な衒奇的運動(例えば、手や指をぱたぱたさせたりねじ曲げる、または複雑な全身の動き)(4)物体の一部に持続的に熱中する。
さて次にB。
⑴はこれはAの⑶と同じで太い矢印がひとつに突き刺さってるよってこと。なぜBと分けたのかは不明。
⑵特定の機能的でない習慣や儀式にかたくなにこだわるって、、機能的でないって一刀両断してるが本人には意味がある。太い矢印でのこだわりだから一般的にはなかなか理解できないことを機能的でないって切り捨てている。
⑶は⑵と同じで奇妙にみえるけど本人には意味がある行動。平均的なひとがやるため息とかと舌打ちとかと同じようなもの。
⑷はこれはもう太い矢印ですってそのまま。
C.その障害は社会的、職業的、または他の重要な領域における機能の臨床的に著しい障害を引き起こしている。
次にC。
平均と異なるから社会的に困難ですよって言っているだけ。今までの繰り返し。
D.臨床的に著しい言語の遅れがない(例えば、2歳までに単語を用い、3歳までに意志伝達的な句を用いる)。
次にD。
これは当然。ポテンシャル(1×4=4の右側の4の部分、ポテンシャルは平均と変わらない)が同じなので別に言語に遅れやIQの大きな遅れは見られない。
E.認知の発達、年齢に相応した自己管理能力、(対人関係以外の)適応行動、および小児期における環境への好奇心などについて臨床的に明らかな遅れがない。
次にE。
これもDと同じで平均と大きくは変わらない。
F.他の特定の広汎性発達障害または精神分裂病の基準を満たさない。
次にF。
これは苦し紛れにのせたもの。他のものとかぶっちゃだめですよってこと。この診断基準が曖昧だから他の基準とかぶる事が時々ある。それゆえこのFでかぶらせないでね、統計とりにくくなるからって注意を促してる。
さて以上が実際に医療現場で専門家が使っている診断基準。
なぜこの順番なのか、なぜこれを基準にしているのかが一切見えてこない。いくつか被っている内容があるがそれもお構いなしに特徴を列挙してつぎはぎしましたって内容になっている。
とても残念な内容なのである。
それにも関わらずこれのみをたよりに診断している医師がほとんどであるという実際。
全くもってセンスレスなのがわかったと思う。
これが医療現場の混乱のもとなのである。
そしてさらに困ったことは世間の書籍やネットに出回っているアスペルガーチェックリストや説明本は全てこれをもとに焼き直ししただけなのである。
それによってより一層の混乱が起こりアスペルガー症候群がドラクエの魔王のような何とも不気味な特別な病気のような出で立ちで我々の前に現れてくるのである。