精神医学日記

理解が困難であった精神科の多くの病気をわかりやすく一元的に説明します

パーソナリティ障害の特徴について①境界性パーソナリティ障害(境界性人格障害)編

それでは 2(矢印)×2(強さ)=4 タイプの特徴を詳しくみていこう。

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前回述べたが主なこの太い矢印2本だと

・All or Nothingの思考

・細かいところまで気づく

といったところだがある。しかしこれはみての通り抽象的でありあまり具体的にイメージがわかないだろう。

具体的にみていくために矢印の先を考えてみてみる。この図では仮に「恋愛」と「自分」と書いてあるが一般的にひとはどのようなものに興味をもつのだろうか。

ここは2×2だから特別なものに興味をもつわけだはなく基本的に一般的なものと考えていい。

例をあげると次のようなものがあるだろう。

・恋愛

・仕事

・自分

・友達

・家族

・趣味

・・・・・

などであろう。それではこれはみな同じ配分であろうか?もちろんそんなはずはない。

それぞれ重要度はひとによっても男女によっても違うはずである。

ひとつ例を挙げると全てがそうではないのだが男性は仕事に重要度を置く場合が多く、女性は恋愛に重要度を置く場合が多い。

ここがとても重要な要素だ。

つまり太い矢印が何を優先してどこに向いてるかによってその重要度が変わってくる。

それでは具体例をみていこう。簡単に説明するためひとつひとつみていく。

まず主なものが、

①恋愛

となった例を考えてみよう。

第一が恋愛となりそれに対する太い矢印が向く。それゆえいったん好きになると好きで好きでたまらなくなるのである。もうその人が全てになってしまう。だから少しでも恋人が連絡とれなくなると心配になり10回も20回も電話してしまったりメールしてしまったりするのだ。

そして太い矢印は不安定 なためすぐに冷めたりするそうするとそれまで向いていた太い矢印が相手から離れてしまうため急に冷める。

「は?あんな人最低。まじキモい!」

となるのである。最近でいうと女優の遠野なぎ子がこの例ではないだろうか。

さんま御殿で遠野なぎこからヒロシに猛烈なアタックをして神のような扱いをしていたにも関わらず3回デートしただけで飽きてしまったそうである。

それからはヒロシの悪口を言っていた。

典型的な2×2=4タイプで恋愛に矢印がいっている人間であろう。

http://www.youtube.com/watch?v=tlKpVIv7tWc

 

このようなタイプは世間では比較的有名な境界性パーソナリティ障害と言われている。

つまり「2×2=4タイプ」かつ「人生優先順位が恋愛」の場合を境界性パーソナリティ障害というのである。

このタイプの不幸のところは矢印の先が恋愛にあるというところである。

それがなぜ不幸なのかというと相手が恋愛だと人になってしまうと人は逃げてしまうのである。

重い太い矢印が向かってしまうと相手はびっくりして逃げてしまう場合が少なくない。

そうすると本人にとっては太い矢印が1点にその人に向かっていたところが急になくなってしまう。

そうすると絶望的になってしまい人生に対する目標も矢印も何もなくなってしまう。

それでそのストレス解消にリストカットや過量服薬に走るのである。

相手が仕事や趣味なら逃げないが人の場合逃げてしまう。

それゆえ「2×2=4タイプ」かつ「人生優先順位が恋愛」は不安定になってしまい病院に来るそれであたかも世間に多いタイプのようにみられてしまうのである。

しかしそれは不安定だから病院に来るからであって決して世の中に境界性パーソナリティ障害が多いわけではないのである。

わかったであろうか?

それでは次回からは他のものに矢印がいく場合はどのようなタイプになるのかをみていく。

 

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